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高木政夫氏の開発優先。市民に問いたい!

◆55ヘクタールの農地が開発される

2009年6月12日都市計画審議会はそが開発を目指す前橋南部地区55ヘクタールの用途を近隣商業地区と準工業地域に決定した。これで開発が始まる。そして中心市街地の崩壊がはじまる。前橋市都市計画マスタープラン(平成21年度)にも明確に南部拠点開発は記載されている。監視者の怠慢か無能か?すでにこの都市機能の分散は止まられない。
もちろん高速道路という基盤をもって新交通中核の機能をもつ開発を行うことは政治家の主張としては理解できる。
しかし、信を失った疑惑の土地ころがし政治とレッテルを張られら政府の行う事業を市民はどうに理解するのでしょうか。

「一将功成りて万骨枯る」・・・・・・・・・・ちょっと意味が違うかもしれない。・・・・・・むしろ〝陽明学〟の大家、安岡正篤先生が語られた言葉の中で 「一国は一人によって興り、一人によって滅ぶ」に近いかもしれない。

さて、開発が高木市政の政治的正義なら、わたしも政治的、論理的な問題を指摘したい。それらの指摘に政治家として高木政夫氏は疑念を払しょくする努力を払うべきでしょう。
(実は私は前橋工業団地造成組合議会にいます。補欠当選直後の組合議会で発言した。ちょうど最初の組合議会において高木建設の関係する土地を買い上げて工業団地にする議案が審査された。「不景気で進出にためらう企業のために工業団地を造成する必要はない。」それから3カ月、議会説明で進出されるとされた吉田鉄工さんとマニワ食品さんが進出をためらっているとの噂を聞く。あの時議決に反対しておけばよかった。俺も監視者失格!)

◆55ヘクタールという広大な商業立地可能な用途地域を、いま作り出す必要があるのだろうか。
「上位計画に基づいて」として審議決定を求めているが、上位計画が先に発表された都市計画マスタープランだとすれば、この議案はあまりに現実を無視しているとしか言いようがない。マスタープランは中長期的な都市のあり方を語るものだが、国の財政再建計画が実態に応じて変更されるように(変更が良いとは限らないが)、マスタープランも硬直的なものであってはならないはずだ。


◆規制するべきだった。これじゃなんでもありだ。
まちづくり3法によれば1万㎡超の大規模集客施設が制限されないのは、用途地域でいえば商業、近隣商業及び準工の3地域となっている。しかし準工地域については特別用途地区の網掛けで制限できるとしている。また、総務省が定めた中心市街地活性化基本計画の実施については、準工地域での立地制限を都市計画もしくは条例で定めることを要件としている。その具体的な内容は、
①すでにある準工地域内の1万平米超の大規模集客施設については、再築を認めない。
②ただし、現存の建物について20%までの増築は認める。
③準工地域における新たな1万平米超の大規模集客施設建設は認めない。

となっている。準工地域は用途地域の中でも建築規制、特に業種の規制がかなり緩いため、様々な業種の大規模な建物が建設しやすい用途地域である。そのため、本来の準工地域の持つ目的とはかなりかけ離れた使い方をされてきた。よって中心市街地の荒廃を食い止めるために準工地域の立地規制を自治体に任せ、かつ活性化基本計画を導入することで、規制を促進しようとする政策は矛盾していない。ところが、南部拠点の開発を念頭に、前橋市が中心市街地活性化基本計画の策定を1年先送りしていることが、昨年12月議会における特別委員会で明らかになった。南部拠点は予定通り開発し、一方で多額の補助金を得るための中心市街地活性化基本計画もなんとか実施するために、準工地域での立地制限を1年遅らせるという策略だ。
平成19年の前橋市商業統計によれば、小売業の総売り場面積は、446,699㎡となっている。しかるに、審議会に提案される南部拠点の用途地域は、近隣商業地域が約13,4ヘク、そしてなんと準工業地域が約42,1ヘク、合計555、000㎡となっている。前橋市が準工地域での立地規制を行なわない今の段階でこの指定を行なえば、ほぼ業種制限のない商業系施設を建築することが可能となる。もとより555,000㎡の敷地すべてが売り場とはならないが、容積率から考えて仮に半分の面積が売り場になったとすると、平成19年統計の全市の売り場面積の60%に匹敵する新たな売り場が一挙に生み出されることになる。
 これをマスタープランとの関係でどう捉えるべきだろう。確かにインター付近の商業立地は超広域商圏を想定出来る。だから市内の商業に影響を与えることはないと言いたそうだが、実際そう言い切れるだけの材料が今の景気の中に存在するだろうか。さらに、前橋インター、佐野インターなどはすでに大規模店舗が軒を並べており、競争が激化するだけだとも言える。近年前橋市内及び近隣で開業したショッピングセンターは、イオン高崎、けやきウォーク、スマーク伊勢崎、クロスガーデン前橋(グランドオープンは9月予定)と目白押しである。クルマで数分走ればどのショッピングセンターへいくことも可能な中、55ヘクタールという広大な商業立地可能な用途地域を、いま作り出す必要があるのだろうかというのが、素直な疑問である。昨年上毛新聞が伝えたところによれば、「2007年11月の改正都市計画法、(つまり1万平米超の大規模集客施設の規制を盛り込んだ法律)の施行後1年間で、出店の申請件数全体に占める中心市街地の占める割合が66%と、施行前約3年間の平均43%より大幅に増えたことが国土交通省の調査で分かった」とのことだが、前橋市、そして都市計画審議会はこのことをどう受け止めるのだろうか。

◆農地を商業施設として開発するためにあの手この手。

この南部拠点開発のために、前橋市は中心市街地活性化基本計画を1年遅らせる。ゼロサムゲームとなっている消費低迷のこの時期、もし南部拠点に広大な売り場が出現した場合、果たして1年後に行なうことになる中心市街地の再生をかけたプロジェクトが意味を持つのかどうか、手遅れにならないのかどうか、審議会はまちづくり3法という法律の意味を問い直していく必要があるだろう。
実は前橋スズランの撤退がさかんに噂されるのも、この地域の開発が原因である。またそのスズラン撤退が視野に入ったことが、巨額の税金を投入して取得した旧ウォーク館のサブリース業者の引き受けを躊躇させる原因となっている。政策の矛盾がないだろうか。先日発表された「前橋市都市計画マスタープラン」の15頁には、前橋市が目指すコンパクトなまちづくりとして「ひとつの都市として市全体が地域と共に発展するコンパクトなまちづくり」が掲げられている。さらに、「一極集中では、広い市全体の発展をけん引しきれない」から「地域が連携を持ちながらそれぞれ発展することにより、市全体の発展を促す」とある。
しかし、人口減少が始まる一方で、郊外の商業施設は巨大化するばかり。一極集中ではけん引できないというが、そうさせたのは規制緩和で郊外店出店ラッシュを招いた政治の責任だ。さらに「それぞれ発展することにより」とあるが、これは右肩上がりの経済を前提にした考え方であり、明らかに時代にそぐわない。こうした中、一地域に官の権限でこうした用途地域を作り出すことは、決して「地域の連携」にはなるまい。これは連携ではなく、他地域の切り捨てである。一方で売り場が増えればどこかが減る。「地域の連携」などというのは、政治家の地元で分散型開発を推進するための言葉の飾りに過ぎないと言わざるを得ない。
 開発を心待ちにする地元民の気持ちが分からないのではない。問題の本質は実に根深いものだ。第一に後継者のない農業の行方という問題がある。食えない農業という問題がある。だから土地を貸して収入を得たいという気持ちは理解出来る。第二に、高速道路建設に伴う用地買収は一部の土地所有者に莫大な金額の収入をもたらした。しかも税制面で優遇もあった。だが、この恩恵に浴さなかった地主も少なからずいる。だから高速道路に代わる開発圧力が高まるという仕組みだ。
 きれいごとばかりは言わない。残念だが農地をつぶして開発することが地元経済に少なからぬ(一時的とはいえ)経済効果をもたらすことは否定できないからだ。しかしそれでもなお、今回審議される都市計画の変更には大きな疑問と重大な論点の見過ごしがあるように思う。見過ごしと言うより隠蔽と表現するべきだろうか。
①まず人口減もコンパクトシティも本質的な問題が考慮されていない。②また佐賀市などが例としてよく持ち出されるが、建物固定資産税を  見ると、郊外の区画整理地区の建物密度は中心市街地ほど高まらないことがはっきりしている。つまり区画整理に要した道路や上下水道の投資と今後予想される修繕投資に対し、固定資産税収入による回収効率が悪いのである。ゆえに中心市街地の税収増を志向する施策を採った方が、郊外開発をするよりも歳入拡大には効果がある可能性が高いと言われている。
③ましてや商業施設は一般住宅よりも移転が早い。今の立地で販売効率が悪ければ、良い場所を捜し、違約金を払ってでも借地契約を解除して出て行くこともある。35年のローンを背負うマイホームとは違うのだ。花園インター近くの「花園ロジモール」の廃れた現状を見ると、よく分かる。
④現在の景気動向の中、大手の流通業でも自分で開発した敷地内にテナントを呼ぶことが難しいと言われている。食品スーパーの敷地内にドラッグストアや衣料品専門店などを設置するやり方で、スーパー自身がサブリース業者になってテナントから賃料をとるというやり方がこの10年は主流だったが、いまこれをやれる業者は限られている。ベイシアもでイオンでもテナント誘致に苦しんでいる現状で、広大な準工地域が虫食い開発になった場合、職住混在の「拠点」の環境はどう調和するのだろうか。

◆一度農地をつぶしてしまえば簡単には元に戻せない。

食糧自給率の向上が国家的目標となっている現在、私権制限ではあるが、農地の開発を根本的に考え直さなければいけないという時代の要請もある。
また「ファスト風土」と揶揄される、どこの幹線道路沿いも同じ光景で、同じような店舗が建ち並ぶという歴史も文化も感じさせない地方都市の実態は、都市計画法の骨抜き、規制緩和のなれの果てだということを、もう一度声を大きくして叫ぶときではないだろうか。
百歩譲って考えてみる。地元関係者にとっては長い間待っていた開発であろうし、南部は発展しなくていいというのではない。ただ地域同士の住み分けが必要だということだ。物流業へのアプローチなど、大規模小売店舗でなくともインター地域の土地利用要請を満たす道はあるはずだ。いかに拠点整備法などに合致して法律的には瑕疵のない都市計画変更だとしても、この計画には「政治の心」がない。感じるのは「政治屋の私欲」だけだ。前橋市は一刻も早く改正まちづくり3法に基づく準工業地域の大規模集客施設制限を実施して、これ以上巨大店舗を郊外に作り出すべきではない。
現段階ではこの地区にはもっと規制の強い用途指定(少なくとも大半は住居系の指定)を行なうべきだと思う。7号議案の内、南部拠点の面積変更は8号議案と連動するので、7号は賛成、8号は反対というわけには行かない。東大室の工専指定などは分離して承認するが、南部拠点の近商指定と準工指定については修正ないし継続審議とするべき事案と考える。その結果、たとえ市のマスタープランと合致しなくなったとしても、時間をかけてコンパクトな街を形成することがこれからの都市政策の要諦であるとするならば、それが正しい選択ではないだろうか。


◆「開発」か「落ち着き」政治の選択は有権者に任せよう!

それにしても平成11年に出された「前橋中心市街地活性化基本計画」をいま読み返すとため息が出る。整備課題に挙げられた土地のうち、勢多会館跡地は文化交流拠点と位置づけられているが、介護施設に売却された。ニチイ跡地はアミューズメント拠点とされていたが、今は民間駐車場となった。10年を経て時代も変わり、まちづくりに必要な要素も変化してきたが、改正まちづくり3法の基本理念には「地域住民等の生活と交流の場として、社会的、経済的、文化的拠点となる中心市街地の形成を図る」とある。昔日のような商業の一大拠点とは位置づけられていない。
無理もない。一日に買い物に費やす時間が5分といわれる時代だ。ワンストップショッピングを可能にする大規模店舗もまた時代の要請だろう。だが、中心街の店主達は、将来を見越した自分達の街の都市計画立案に冷淡だったことを反省するとともに、前橋市郊外の商業施設開発に使われた税金の、少なくとも一部は自分達が納めてきた高い固定資産税によって賄われたことを思って発奮すべきだろう。
平成18年3月31日の衆議院国土交通委員会において、前橋市の商店街を視察に訪れた自民党の小里泰弘議員が、まちづくり3法の改正審議の中で冒頭こんな発言をしている。
「先日、当委員会の視察に参加させていただきました。現地の状況ははるかに想像を超えるものでありました。この十年間で、商店街の通行量は四分の一近くまで落ち込み、商店の数は35%減、販売額に至っては半減というまさに惨たんたる状況でありました。(以下省略)。」
これに対し、政府委員である柴田高博国土交通省、都市・地域整備局長(当時)が次のように答弁している。
「一昨日、本委員会の現地視察といたしまして委員も前橋市の状況をごらんいただきまして、今御指摘のとおり、中心市街地が大変寂しい状況でございました。(中略)前橋市のような県庁所在地でああいうふうな状況であったというのも、大変な感じを私も持ちました。」
以下には平成10年に成立した旧まちづくり3法がなぜ機能しなかったかという反省点として「商業振興策が中心でございまして、町中居住の推進だとか図書館、病院等の都市機能の商業集積を行なうなど、中心市街地を生活空間として再生するというような措置が少ないということ・・・」と続けている。さらに「この前の視察の中で、前橋市長(高木)が、商いを営みながらそこに住んでいた人達が郊外に転出をしてしまった。このことが市街地衰退の大きな原因になったと嘆いておられました」となっている。
 長い営業時間、年中無休のショッピングモールに対抗出来ずに凋落してきた商店街、それは競争の結果である。だが商店主の郊外転出だけが原因だろうか。もちろんすべてが政治の責任とは言わない。だが、官が、政治がその権限で新たな巨大商業地を作り出していて歯止めが掛からなければ、もはや対抗すべき手段すら持てないのが、中心市街地の現状だ。
 なぜ、国会議員が没落商店街の見本として視察に来る前橋になった?

せめて日赤の移転を食い止め、時間をかけても中心市街地の姿を変えていく政治にしたいと思う。

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2009年06月18日 23:09に投稿されたエントリーのページです。

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